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2006/04/28

父ちゃんの言葉

今回かなり長い。すみませんが読んでくれぃ!

沖縄にネイルショップ開いてはや五ヶ月。
お客さんも徐々に来てくれてます。
ありがたやー、ありがたやー。

ってか、ここ日本だよね?
最近輪をかけて外人さんばっか良く来る。
外人:日本人=8:2
しかも皆さん見事に日本語全くできない人達ばっか。
あなた達ここは日本ですよ??

前回一度椅子壊した外人さんで挙げたように、
初回のコミュニケーションが未だに苦手なあたぃ。
会話がフルに通用しないのってかなりイタイ。

簡単な会話ならこなせるんだけど、
用品とか専門用語とかわかんねーし。
施術しながら、説明すんのとかがとりあえずマジ一苦労。
しかも容赦なくペラペラと早口だし。鬼だよ、あのお人たちは・・・。

んでついさっきの出来事。

結構いい年齢っぽい、見るからに気難しそうな外人さんご来店。
0円のスマイルをあたぃは振りまきつつ、施術に突入するも、
彼女の顔の雲行きが徐々に怪しくなっているのにふと気づく。

なんと試験官並の厳しいチェックで、次々とダメ出し(?)してくるのだ。

一つ目は爪の先端の形。彼女はまっすぐ先端を削ってくれというので、
言われたとおりにビシッとストレートにする。
すると、『違う、そうじゃない!』と、私の手からファイルを奪い、
ムッとした表情で自ら削り始め、
ラウンドという丸みを帯びた形にし出した。

目が点になった・・・・。
あんた、さっきストレートがいいって言ったじゃないさ!!
分かった分かった。あんたのストレートはそれなのね・・・・。ヤレヤレ

んで二つ目、甘皮処理時にミクロの世界の領域で突っ込んでくる。
『ここにまだ残ってるわ!』
と、指差す先にはとても小さな小さな小さなささくれが。
要顕微鏡。

いつもと変わりなく、やってるんですけど・・・・。
ネイルの専門通ってた時のどの先生より厳しく、激しく細かい。
あんたの言うとこまで処理してたら、倍の時間かかっちゃうじゃんか!
施術にだって程度はあるんだよおぉ!!!

『下手くそな店来ちゃったな。』
と、いわんばかりのため息をいくつもつく外人、
明らかにアングリー

ちゃんとやってんじゃん・・・・。
重要な話が通じないから余計に凹む。
施術が長引きゃ、どうせモンク言うくせに・・・。

泣きたくなった。

気が動転して、英語も日本語すらも出てこない。

手の力が抜けてくる。
何をやってもこの人は文句言うんじゃないんだろうか。
もうやりたくない・・・・。
自分の技術は間違ってないはずなのに・・・・。
もうやりたくない・・・・・。

完全自我崩壊しそうになった時、
ふと頭をよぎったこんな思い出。

もう五年以上も前のこと。
その頃から酒好きな自分は、天職はバーテンなはずと思い、やり始める。
200種類以上あるメニューの銘柄やカクテルを勉強し始め、練習を積み、
一年後ようやくバーテンダーの一員としてカウンターに立つ事ができた。

それから間もなく、バイト長がプライベートで店に飲みにきた。
バイト長は自分の事を偉く嫌っている。
スタッフみんながハイハイ従う中、自分は唯一反抗してたからだ。
スタッフは私以外、全員男だった。

彼が私に普段頼みもしないカクテルを頼んだ。

『ピニャ・コラーダ』という、
飾りがゴージャスでめんどくさいハワイアンカクテル。

どうせ何作っても難癖付けられるんだろうなと思いつつも、
当時にしちゃ結構上出来なモノができた。

彼は私が出したカクテルを一口も飲まずに、こう言った。
『こんな不味いもん飲めるか。』
お客さん、スタッフ、みんなの見てる前で。

初めて仕事中泣いた。
悔しかった。

一向に止まらない涙拭って、仕事に戻った。
みんな、『気にすんな。』って言ってくれた。

仕事を終えて、家に帰り、父ちゃんに泣きながらこの話をした。
辛かったから、父ちゃんに優しくなぐさめてほしかった。
自分の気持ちとは裏腹に、父ちゃんの口から出た言葉は・・・・・

『美味いって言われるまで、作り続ければいい。
何度捨てられても、しつこくそいつに何度でも作ってやればいい。そいつはお前の行動を見てるんだよ。』



そうだ。

あの時は泣くことしか出来なかった。
一瞬でも逃げようとしてた自分が恥ずかしい。

英語も喋れないくせに、技術も下手なんて思われてんのなんか最低だ。

今ここには誰の助けも借りれない、なぐさめてくれる人もいない、
だって、自分の店だから。
それを自分が選んだんだから。

全ての責任は自分の背中にある。

逃げるんじゃなくて、自分はこの壁を超えねばいかん。
この人もう来ないでほしいな、って実はちょっと思っちゃったけど、
この人こそリピートさせるべきなのだ!!!

≪イメトレ中≫リズム良く読んでね☆
どんなに我侭でもお客様はお客様!
自分の店を選んで足を運んでくれた大切なお客様!
この人今日もしかしたら生理かも!?
それじゃぁ、イライラも仕方ない!!
自分の技量を見返す、いいチャンス!!

元気玉を蓄え、彼女がちょっとでも突っ込みそうな箇所は
特に目を凝らして施術をやり直した。
時間オーバー覚悟。でも、ここはするべきなはずだと
自分の選択と父ちゃんの言葉を信じる。

チラッと表情を見ると、無表情のままジッと施術を見続けてる。
こえー、マジこえー・・・(泣)凍りつきそうだ・・・・ハァハァ。

ビビりながらもカラーリングを終えた頃、彼女に表情が現れ始める。
そして、アートを終え、最後のコートをし終えた時、

初めて彼女がスマイルした。
『So good. I like it very much.
Please foot care,too.』

追加キタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~!!!!!!
これって認めてくれたってことだね!!??
やべー、やりゃできんじゃんあたぃ!!
っていうか、ここで気抜かないでフットもミクロの世界にいかねば!!

フット中、やっと安心できるようになったからなのか、彼女は寝た。
そして、全ての施術は終わり、彼女を起こす。

終わった・・・・、フットお咎めナシ・・・・。
この戦いは終わったんだ。

おいら勝てたよね、父ちゃん・・・・。

たった二時間の施術がもの凄い長い時間に感じた。
これほどの恐怖感を感じ続け、絶え続けたのは初かもしれん。

彼女がチップをくれた。
外人さんには当たり前の事だけど、今日のチップはヤバイ嬉しかった。
そして最後に彼女はこう言って店を後にした。

『What's your name? 
I’ve to remember for next time.』

嬉しいじゃねぃか、こんちくしょう・・・・(泣)

忘れかけてた大事な思い出を
思い出させてくれたあんたにマジ感謝。

超えれなかった壁、打破するチャンスを
再度与えてくれたあんたにマジ感謝。


おわり・・・じゃないんだなぁ・・。これが。

・・・・・・なぜか彼女が悲しそうな顔で店に戻ってきた。
『寝てる間に触っちゃったみたい。マニキュアよれちゃってた・・・・・。
折角こんなにキレイにしてもらったのに・・・・。』

イヤイヤイヤ、あんたそれ完全にあなたの責任なんですけど!!??(笑)

1本どころか5本よれてた。片手じゃねーかよ、このヤロウ。
ほんのり殺意が芽生えつつも、
なんでか彼女がかわいく見えた。

追加は取らず直してあげた。
一歩どころか五歩くらい、成長させてもらったわしからの特別チップだ、このヤロウ。


最後の最後までやってくれたわ、コンニャロー!!!
ってかんじだったけど。

あたぃ、あんた結構好きよ。
I want to meet again.(ってか、絶対来い 笑)

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コメント

よく頑張ったね!! 耳障りの良い褒め言葉は嬉しいけれど、その反対の対応は逃げちゃう事が多いよね。

でも、失敗の中に成功の因があるんだよねぇ~♪

親父さんから、含蓄のある良い言葉貰ったじゃないの♪

アメリカンは我の文化だから、これからもキッツイ事言われるかもしれないけど、スキルアップに繋がると思って、これからもがんばれぇ~♪

ニューヨーカーのスティービーさんも応援してるぜぇ~い♪

投稿: Mr.スティービー | 2006/04/28 21時08分

いい話じゃないのさ。
感動しちまったわこんちくしょうww
英語はまあ慣れだから、それとあくまでコミュニケーションのツールだからね。
継続は力なり。

あとね、余計な事かも知らんけど、アメリカと言うか、NYのネイルサロンで、日本のサロンほど上手いところなんてほとんどないぞよw

投稿: yuka | 2006/04/29 04時04分

以前からちょくちょく読ませていただいておりました。
tyuuguuです。
初めて書き込みます。

素敵なお父上をお持ちですね、
とても感動しました。
また、逃げ出さなかったshowさんも素敵です☆

僕もshowさんの父上の言葉を胸刻んで、
生きて行こうと思いした!

投稿: tyuuguu | 2006/04/29 14時41分

激しく感動しましたー!!(涙

投稿: yousuke | 2006/04/29 17時52分

すごいな~
ソロでお仕事がんばってる人って、そう言うトラブル
って全部自己解決しなきゃだし、仲間と仕事だとそんなの
愚痴言うだけでも明日からがんばれるし、逆にうまく
行ったときでも、みんなで飲み行くか~!!ってなれるし
(自分はそれが心地よかったり)
showさんはメンタル的に男前だぁ~
それに生きてく上で無駄なことって無いんだな~なんて、
過去の先輩の思い出があったからそこまで思い至れた
かもだし、でもたどり着いたのはshowさんの、パァウアー
だね

投稿: su | 2006/04/29 21時05分

お疲れ様でした。

おとーちゃん。
いいオヤジさんですね

うらやましい・・・

投稿: taen | 2006/05/01 09時25分

スティービー>そういや、スッティーもNYかーじゃったね。
(笑)意外と打たれ弱い自分ですが、めげずに頑張るどー!

yuka>うんうん、NYのサロンの情報はエライコッチャなかんじだぉww衛生法は徹底してるんだけど、技術はやっぱ日本人の細やかさ、丁寧さに勝るものはないのです!!

tyuuguuさん>いつも見ていただいてありがとうございますなのです☆そして、嬉しいコメント有難うございます!!

yousukeさん>激しく有難うございますー!!(涙

su>飲みにいくかー!!も、もちろん好きなんですけど、
家帰って一人になると、結局みるみる思い出して問題解消になってなんですだ。ほんまに人生に無駄なことってまずないはずです。その時には限界ヨロシクな事態も、後々になって振り返ると、全部パゥアーになってるのです!!

taenさん>たんと甘やかすけど、迷った時はビシッ誘導してくれるそんな自慢のパピーです。ちなみにあっぱれな人々のTRASFERってのはパピーです。良かったら覗いてみてねーんw

投稿: Show | 2006/05/02 18時41分

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